「で、何を終わらせるんだい?」
「おっと。いきなり結末のネタバレ要求かよ」
「この間見た映画でも登場人物が途中で結末のネタバレしてたよ」
「じゃあ、分かった。教えてやろう」
- プラチニア(コクーンワールド)という世界から最終英雄ドリアン・イルザンがこの世界にやってくる
- 彼が最終戦争開始の鍵となる
- 不死者の軍事国家オルランドは全ての不死者の命が消えて終わる
- 監視者ファミリーの幹部がほぼ全員死に、残った1人も不死性を手放して限りある余生を生きる
- 大文字の彼はラボごと吹っ飛ばされて死ぬ
- 世界の物語の全てを計画したアリシアも死ぬ
- アリシアの仇敵リリーも最終戦争で最終英雄ドリアン・イルザンに魂を抜かれて死ぬ
「本当に何もかも終わるんだね」
「世界は、善なる指導者アリシアと、悪なる人形使いリリーの対立から成立していたが、リリーが滅びアリシアも死ぬことで全てが終わる。人形を含む不死性の属性を持った全て者達が滅んで、限りある命を持つ生者だけの世界が戻る。全ての物語が終結するのだ」
「分かった。じゃあ、もう読まなくても全部分かったね」
「……というのが全四章のうちの二章までお話」
「は?」
「善悪の最終戦争をやって悪が滅んで良かったね、神も死んで神々の時代は終わり、人間の時代がやってきて良かったね。……なんてつまらない予定調和の小説なんか書くわけないだろ!」
「えーっ! 物語はまだ終わらないの?」
「終わらないというよりも、そこからが本番だ。そこからが面白くなる。善も悪も無い世界だ」
それはさておき §
「ギャラクティカ・クラスタの人達はこれを読むと分かると思うよ」
- ギャラクティカは面白いと思うし大好きだが、ビックリはしない
- ギャラクティカに似ている要素は多いがモチーフはギャラクティカではない (類似は本当の偶然)
「つまりなんだい?」
「この小説を書いたのはギャラクティカ見る前なので影響はあり得ない。そもそもモチーフになっているのは別の作品なので、まさに似ている部分があるのは偶然」
「別の作品ってなに?」
「知ってる人は読めばすぐ分かる」
「内容に関係ある?」
「いや、一切無い」
それはさておき2 §
「それはさておき、この小説、実はいくつかの作品群の全ての完結編として意図されている。その中には未公開の原稿を含む」
「時系列的に先の小説から公開しなくていいの?」
「良いのだ。なぜなら、全ての小説は1本1本完結しているからだ」
「シリーズものではないの?」
「そうなってはいない」
「でも関連性はあるわけ?」
「同じ宇宙を共有する作品群には同じ登場人物が出てくる可能性がある」
「それは読むべきなの?」
「いや別に。1つの小説で納得したら別に他の小説を読む必要は無い」
「読むと別の物語が背景に浮き上がってきたりしない?」
「少しだけならあるよ。複数の小説を読んでくれた読者サービスで。でも決定的ではない」